新曲完成!『UNYOU』

友達に「滝本さんの闇を感じる」と言われた一曲

前回前々回から続く闇テクノ風な曲です。

以前にも増してメロディがなくなり、意味感が消え、無意味さが全面に押し出されています。

その分、限りなく抽象化されたピュアな楽しさがクリアに響く楽曲になっています。

正直、これまで作った曲の中で一番好きかつ私らしさが出てると思います!

(毎回、最新の曲が一番好きになるんですが)

制作メモ

自分用にカスタマイズしたドラムラックを作り、製作の起点とした

ベーシックな909と808のサンプルを組み合わせたドラムラックを作りました。非常に侘び寂びを感じるものでありつつ、エフェクト次第では現代的な音も鳴らせそうなドラムラックです。

前は苦手だったんですが、808の音がだんだん好きになってきました。

自分用にカスタマイズしたテンプレートをセッションビューに作り、それによって製作時間の短縮化を図った

前もってIntro1、Intro2、Verse1、Verse2などと曲の構成をテンプレートとして作っておき、そこにポチポチとパーツを作って埋めていく製作スタイルを試してみた。

結果、特に制作時間は短縮化されず、いつものように悩むところで手が止まり一週間何も前に進めずというパターンに笑

どうやらそういう小手先のテクニックでは制作時間短縮はできそうにない。でも曲構成を前もって決めておくのは、わずかながら製作のストレスを減らす役には立つかも。今回作ったテンプレートでもうしばらく製作を続けていきたい。

Beat Repeat、そしてArpeggiatorを多用した

これまでも使ってきたが、Ableton Liveでの訳のわからないIDM的エレクトロニカ的音楽を作るためには、Beat RepetとArpeggiatorをうまく使うのが大事だと感じた。

特にBeat Repetはグリッチ風な音を簡単に作れるお役立ちエフェクトなのだが、私はいまだにそのパラメータが何を意味してるのかよくわからず使っている。

いろいろ解説とか読んでいきたい。

今回はBeat RepeatとArpeggiatorでグチャグチャにしたベース2と、通常の音がなるベース1をクロスフェーダーで振り分けて鳴らしてみた。

また、そのクロスフェーダーと、ベース1のディレイとピッチをひとつのMIDIキーボードにアサインし、左につまみをひねればベース1の音が大きくなり、右につまみをひねればベース2の音が大きくなると同時にそのピッチが上がり、さらにディレイが強くなるようにした。

そしてそのツマミをいじりまくり、それをリアルタイム録音し、楽曲に人間味と躍動感を与えた。

よって本曲にはトラックメイカーTKMTの魂の躍動が込められている。ぜひ皆さん百回お聴きください! とてもいい曲です!

曲中に使っているヴォイスサンプルからタイトルを作った

作曲完了し、SoundCloudにアップ完了し、という段階に至ってもなかなか曲名が見つからなかった。それもそのはず今回のこの曲はこれまででも最大限に意味性が排除された曲だからである。

テクノ音楽のクリエイターがわけのわからない記号のような曲名を付ける意味がようやくわかった。

あまりに抽象的な曲は人間的な意味性を持つ単語を弾く性質を持っているのだ。だから何をどうしても普通のタイトルが付けられなくて困った。

そんな状態で何度か本曲を聴き直していると、女性のサンプルが「Un you Un you」と歌っているような気がしてきた。そこでその音をタイトルとした。

参考アイテム

本曲もやはり竹内一弘氏の本を全面的に参考にして作りました!

 

Cosmic Autumn Festival リミックスしました

Korg Gadget Recommendにも選ばれた名曲、Cosmic Autumn Festivalをリミックス&リマスタリングしました。

ぜひお聴きください。

作業メモ

  • 全体の周波数バランスを整えた。ローはベースとドラムに任せ、メロディとコードを担当する4つのシンセのローは思いっきりカットした。また各シンセの周波数を、互いに被りながらも特徴が出るように大胆にEQをかけた。これにより以前より音がスッキリして聴きやすくなったはず。
  • ドラムトラックを整理し、ごちゃごちゃとした細かな打ち込みをシンプル化した。また、フィルインがバシッと目立つようにした。
  • 後半、シンセがひとつひとつ順番に曲中に現れるようにした。またその際、新たに登場したシンセ以外の音量を下げ、一番目立たせたいシンセにフォーカスが当たるようにした。
  • その他、細かいバランス調整を大量にした。

小説と一緒で音楽もバランス調整や細部の作り込みが大事だ。

アイデアを表現するときはバシッと一気呵成に勢いでやった方がいいのだが、あとでそれをチマチマとバランス調整する作業も大切である。

そして私はそのチマチマした作業がそんなに嫌いではない。

参考アイテム

ミックス作業にあたり例によって竹内一弘さんの本を参考にしました。


いい本です。

本の中にアナログ機材に関することが書いてあって、それを読むと何かいいアナログ機材を買いたくなってしまうんだよなあ。

音楽のアナログ機材はかなりの沼な気がするけど、ロマンを感じます。。。

こっち↓はまだ買っていないのですが、これもいい本な気がする。買いたい。

新曲完成!『5D Spring Dance』

前回の作品投稿からかなりの時間が空いてしまったが、なんとか新曲をサウンドクラウドにアップできました。

ぜひお聴きください。

作曲メモ

前回の曲と同様、今回もAbleton Liveの標準機能をメインにトラックメイクしました。

いくつかEQ、コンプに他社製のものを使い、マスタリングが面倒になってOzoneを使ってしまいましたが、それ以外は標準音源、標準エフェクトだけです。

で、前回と同様、竹内一弘氏の著作を読んで、その中に書かれているテクニックを実践する練習として曲を作りました。

この三冊はAbleton Liveユーザーやエレクトロニック・ミュージックを作ろうとしている人はベスト・バイではないかと思います。

モードで作曲

上で紹介した『エレクトロニック・ミュージック・クリエイターのための作曲アイデアと表現テクニック』では、主にモードでエレクトロニック・ミュージックを作るための方法が書かれています。

この本を参考にして、かなり以前にドリアン・モードでShe Came into Your Lifeという曲を作りました。

今回もドリアン・モードで曲を作ってみました。

どちらの曲にもドリアン・モード独特の浮遊感が出ていると思います。

モードで作曲すると、通常の調性音楽でのコード進行が生み出す物語性や時間の流れの感覚が薄れます。

その代わりに生じる浮遊感や、感情的なドラマが希薄な感じが、特にミニマル・テクノ的なループを多用するエレクトロニック・ミュージックによく合うようです。

逆に言うと、同じエレクトロニック・ミュージックであっても、トランス等の物語的な感情の動きを重視するジャンルでは、モード的作曲法はあまり適合しないように思います。

以下、今回のトラックメイクのアイデアを箇条書きでメモっておきます

  • テクスチャー的なサンプル二つを組み合わせたクリップにBeat Repeatにかけたらアシッドベース的な音になったので、それにフィルターをかけて曲中、鳴らし続けた。フィルターはMIDIキーボードのツマミをアサインし、その操作をリアルタイム演奏で録音した。
  • ベースのフレーズは曲中、ずっと同一のものを使った。それに標準エフェクトのRandamとBeat Repeatをかけることで展開を作った。こういう音楽では、できるだけメロディのフレーズは少なくし、それをエフェクトによって加工して展開を作るとミニマル的なカッコよさが生まれるらしい。
  • パッドは曖昧感が出るようにErosionやFilter Deleyで加工した。
  • シンセのメロディをパッドと溶けこむように、周波数に気を使ってEQをかけた。

などなど。

総評、感想

このタイプのミニマルなテクノ的な曲の作り方が少しわかった気がする。

アップ後は「なんていう地味な曲を作ってしまったんだ。こんな曲をアップしてオレは馬鹿かー」と後悔していたが、今になっては一番、好きな曲である。

といっても私はいつも一番最近作った曲を一番好きになるのであるが。。。

ところ、この曲はなぜか東欧からのリスナーが多い。東欧というとなんとなくハードなテクノが好まれそうなイメージがある。そのためだろうか。。。

なんにせよ地球のいろいろなところに住む方々に聴いてもらえて嬉しい事である。

この曲を地球のどこかで聴いてるだれかがその瞬間、ノリノリになってるところを想像すると本当にトラックメイカー冥利に尽きる気持ちになる。

新曲完成『Road to Wonderland』

なんとか前作、『This New World』から二週間で新作を公開できた。

以下、制作苦労話や曲の内容について記録しておく。

DAWが落ちる

本作は本来であれば先週の日曜に九割がた完成していた。

しかし途中でDAWが落ちデータがまるまる消えるという悲劇が生じた。

うろ覚えの記憶を再現して、なんとかもう一度、作り直したのが本作である。

セーブはこまめにしようと思った。たまにはバックアップもしようと思った。

レコードからサンプリング

私はDTMを初めてしばらく経ったころにレコードプレーヤーを買った。

これだ。

充電式で持ち運びができ音もいい。

今回、これを初めて作曲に使ってみた。

理由は下のDJ Step1氏のビデオを見て感化されたからである。

なんとかレコードプレイヤーをオーディオインターフェイスにつなぎ、おっかなびっくり手持ちのレコードをサンプリングし、そこからビートを作ってみた。

これが思ったより楽しく簡単な作業だった。Ableton Liveであれば本当にワンタッチでサンプルをバラバラにスライスして楽器化できる。

そのようにしてレコードからの音をいただくと、生々しい感じが曲に付与される。

たまにこっそりとまたレコードからのサンプリングを作曲に取り入れていきたい。

省力&スピード重視

今回はメインのビートを作ってからざっくりと構成を作り、そこにサンプルのセットをサクサクと当てはめていって超スピードで作った。

自分でシンセを鳴らして作った音は一つもない。

ほぼほぼサンプルセットの力を借りて作っている。

そんな作り方がいいか悪いかは知らないが、とにかく高速に曲が作れたことは確かだ。

何かもう一捻りというか過剰なものが必要ではと思うときもあったが、それを入れようとしてこだわると時間が爆発的に必要になってくる。

それよりも流れるようなスムーズなアウトプットのフローを生み出すことを重視していきたい。

というわけでこれからは一週間に一回程度、淡々と曲をアップしていきたいと思っている。

そのように一定のペースで曲をアウトプットしたほうがトータル的には上達スピードも早いはずだ。

毎回、五割くらいの力で作っては出していきたい。

本作はヘビヘビワンダーランドの関連作です

本作は、昔作った『ヘビヘビワンダーランド』という曲と同じサンプルをいくつか使っている。

そのため私の中ではこの二曲は関連作ということになった。

ストーリーとしては、本作、『Road to Wonderland』は、ヘビヘビワンダーランドへの旅路を表現した曲ということになる。

ですので、ぜひ本曲のあとに『ヘビヘビワンダーランド』を聴いてください。名曲です。

(アルバム化するときもこの順番で入れたい)

新曲完成『THIS NEW WORLD』

先日アップしたばかりの超傑作、Northern Wind Festivalの熱も冷めやらぬうちにトラックメイカーTKMTが新曲をアップしました!!

その名もTHIS NEW WORLD!!! それでは聴いてください。

うーん、いい曲。

作業記録

・脇道にそれない、スピーディな作業を心がけた

Northern Wind Festivalは製作開始から公開まで五ヶ月もかかった。

その反省を踏まえ、次の作品はさっさと作って完成させたいと思った。

そのために細部に気を取られず、ぱっぱっと全体構造を作ることに注力した。

ところで最近、なんとなく自分がよく作業で詰まるパターンがわかってきた。うまくいかないことを無理に推し進めようとするとつまる。(当たり前か!)

そこで、無理っぽい流れに自分が乗りつつあることに気づいたら、その作業を一端停止し、もとのいい感じの流れに戻ることを心がけた。

そのおかげかどうかわからないが、2日で作曲完了した。これは私的には最短記録かもしれない。

細かい部分はいろいろ気にかかるが、とりあえず日曜日中にアップしてしまった。月曜からは小説に集中したいからだ。

だいたいミックス、マスタリングをいくら頑張っても、それでアップするクオリティはせいぜい10%程度のものだろう。

それに気を取られて時間を潰すよりも、ぽんぽんとテンポよく新曲を作っていったほうが結果的には効率よくスキルが上達するはずだ。

完璧主義はよくない!

ということでさっさとアップしてみました。

・借用コードを使ってみた

これまで私は頑なにダイアトニックコード(一番の基本となるコード群)で作曲してきた。

だがそろそろだんだん、ダイアトニックコードの全領域に対する理解が深まってきた感があり、その領域の外に出ていく自信がついてきた。

そこでおっかなびっくりであるが、今回、ダイアトニック・コードの外にあるコード、借用コードを使って作曲してみることにした。

結果、うろ覚えであるが、こんな感じのコード(にテンションがいろいろついたやつ)ができた。

CM7 Am7 Gm7 G7 F#m(♭5)7 FM7

これは元はといえば、Cメジャーキーのダイアトニックコードで作った以下のコード進行を変形したものである。

CM7 Am7 G7 FM7

この3つ目のG7を半分に割り、一方をFメジャーキーからの借用コードGm7(FメジャーキーではⅡ)に入れ替えた。

また同様に、4つ目のFM7を半分に割り、その一方をGメジャーキーからの借用コード、F#(♭5)7(GメジャーキーではⅦ)に入れ替えた。

これによって調性がちょっと曖昧な、ふわっとした雰囲気のコード進行ができた。

結果、ほわほわほわーんとした浮遊感のあるイメージを醸し出すことができた。

・コード理論の教科書

私にとって一番わかりやすく、よく参考にしているのが、ミュージック・プランツという音楽学校が無料公開してくださっている音楽理論のテキストだ。

これは凄まじくわかりやすく実用的でためになるテキストなので、これから音楽を作ろう、あるいは今作っていて音楽理論を深く学びたい皆様に全力でおすすめしたい。

その他に読んでいるテキストとしては以下のものがある。

どちらもおすすめの本です。

何冊かテキストを同時並行で読むことで復習になるし、いろいろな角度から知識を深められると思います。

音楽理論はむずいけど面白い

音楽を始めた最初の頃は、脳が音楽理論を理解することを拒否していたのですが笑。。。

作曲したり、キーボード、ギター練習したりしながら、少しずつ時間をかけて理論を体に染み込ませるようにしていくと、だんだん理論への抵抗感が薄れてきました。

で、学べば学ぶほど音楽が面白くなってきています。

今は本当に、いい本、いいテキストがたくさんある時代なので、音楽を学ぶのも昔に比べて簡単なはずです。

助かってます!

今後もいろいろな本やテキストの知恵を借りつつ、ぽんぽんと新曲を作っていきたいと思います。

今後もトラックメイカーTKMTをよろしくお願いいたします! ぜひ私の曲、たくさん聴いてね!

新曲完成!『Northern Wind Festival』自信作です!

去年の八月にファイルを作った曲がやっとこさ完成しました。

かなり時間がかかった作品ですが、かなりの自信作になりました。

以下、作業記録です。

Captain Pluginでコード、メロディ、ベースラインを作る

Captain Plugins 4.0 – Music Composition Software / VST Plugin / Audio Unit

Captain Pluginはコード、ベース、リズム、メロディを自動的に設定してくれるプラグイン。

音楽理論などいらなくなるというような万能プラグインというわけではないのですが、トラックメイキングの立ち上げ時の手間が減ります。

またこのプラグイン自体が音源になっています。今風のクラブ系、EDM系の音が一揃い揃っているように思います。

私好みの綺麗な雰囲気の音がたくさんあり、音源としてかなり好き。買ってよかったと思えるプラグインです。

Synth Master Oneで、メロディ、ベース、アルペジオの音を作る

シンセマスターワンは安く、使い出のある音が沢山入っているシンセ。上のCaptain Pluginで作ったMIDIクリップを元にして、メロディ、ベース、アルペジオの音を作っていきます。

コードはCaptain Pluginで鳴らすことにしたが、他の音はシンセマスター・ワンに差し替えました。

ベースの弾むようなフレーズは、ただ単音で鳴らしているだけのMIDIクリップをシンセマスター・ワンのプリセットに通すことで生まれています。

ここで大量のエフェクトを入れて音を作っていきます。

エフェクトはAbleton Liveの標準のものが一番、役立ちます。

いろいろエフェクトを組み合わせて自分好みの音を作るのが楽しい!

Simplerでボーカルを作る

買いためてあった女性の音声サンプルをSimplerに入れ、それをメロディのMIDIクリップで鳴らす。これにより、ただの「あー」という声にメロディを付けることができました。

それが冒頭、ブレイク、エンディングで鳴っているいい感じのボーカルになっています。

Komplete Startのギター音源でギターの音を作る

Native Instrumentsの無料お試し用音源セット、Komplete Start収録のギター音源でギターの音を作りました。

これは相当、時間がかかりました。

手持ちのアンプシミュレーターでギターらしい音を鳴らそうとするのですが、生ギターっぽい音は、シンセで構成された電子音的なトラックになかなか馴染みません。

最終的に、まったくアンプシミュレータを通さない、素のギターの音が一番馴染むことがわかりました。

ただちょっとだけAbleton Liveの標準オーディオエフェクトの『オーバードライブ』をかけています。

MIDIエフェクトでギターをかっこよくする

上で作ったギターの音をさまざまなパターンで鳴らすためのMIDIエフェクトラックを作りました。

アルペジエーター、ピッチ、スケールを使って、さまざまなアルペジオパターン、音高を自在に鳴らせるMIDIエフェクトラックです。

MIDIキーボードのつまみにアサインして、即興でさまざまなフレーズを生成できるようにしました。(実際の作曲では普通にオートメーションで制御するわけですが、いつかライブなどでつまみを回してアドリブで鳴らしてみたいです)

曲の中ではサビの部分の4:55以降でギターがどんどん様々なパターンで鳴るところに、このMIDIエフェクトラックを使っています。

ギターはずっと同じMIDIクリップを鳴らしているのですが、このMIDIエフェクトラックを通すことにより、多種多様なフレーズが自動生成されています。

ギターソロ的なエモーショナルな感じがありつつも、機械的なクールさが出ていると思います。

サビのリードシンセとギターにサイドチェインをかけてノリを良くする

3:50以降のサビでギターとリードシンセが一緒に鳴るのですが、最初、リードシンセにはフィルターをかけて音を曇らせ、ギターが目立つようにしています。

その後、4:23以降、リードシンセのフィルターを外し、ギターと同じぐらいの音量で鳴るようにしているのですが、うるさすぎないようキックをトリガーとしたサイドチェインをギターとシンセ双方に強くかけて音に隙間を作りつつ、盆踊り的なノリを出しています。

サンプル、ライザーで雰囲気を出す

曲の変わり目にAir Music TechnologyのThe Riserでライザー(シュワシュワする盛り上げ音)を入れました。

また要所要所にパーカッションのサンプルや、リバースシンバル、普通のシンバルなどのサンプルを入れて音をリッチな感じにしてみました。

さらに冒頭やブレイク部や最後の部分に、風音のFX音を入れてみました。するとすごくいい感じにハマる!

これで曲名が「Northen Wind Festival」(北風祭り)に決まりました。

曲名が決まったことで、私の脳内ではこのようなストーリーが描かれました。

北海道のめっちゃ寒いところで行われる謎めいたレイブパーティに車で向かう若者たち。

彼らはついに山奥の吹雪吹きすさぶパーティ会場に到着し、そこで雪に取り囲まれながらひたすら土着的なリズムの中で朝まで踊り明かす。

そして曲の最後で我に返って日常に帰っていく。。。

あとはひたすら微調整

ひたすらひたすら微調整をしていきます。

小説執筆も音楽制作も、この微調整がクオリティのほとんどを決めるように思います。

しかし、トラックメイキングが最後の段階に達するころには、私の2008年製のiMacのCPU使用率はもう限界を迎えており、まともに曲を再生することができなくなっています。

なので最後のあたりはほとんど勘でパラメータを調整してはWAVに書き出して、スピーカーやiPhoneで環境を変えて聴いてみる、というのを繰り返します。

それにしても今回は、そんなに手間取ることなく、いい感じに完成品ができました。

この前、私の参加するロックバンド、エリーツの練習でスタジオに行ったのですが、スタジオのどでかいスピーカーでこの曲を聴いてみたところ、なかなかいい音のバランスだったように思います。

スタジオの巨大スピーカーから流れる自作曲に聴き惚れる私の図↓

もちろんiPhoneのイヤホンで聴いてもいい感じです。

ぜひ皆さんにも聴いてほしい曲です。


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Melodicsで音楽能力をトータル的に向上させる!

私の音楽道はものすごいスローペースではあるが着実に前進している。

もうオリジナル曲は30曲以上作った。(大半はここから聴けます。オリジナル・フルアルバムもBandCampで販売中です! ぜひご購入ください!)

バンド活動も軌道に乗り始めた。(ぜひyoutubeチャンネル登録Twitterフォローよろしくお願いします!)

それにしても、熱しやすく冷めやすい私が、こうも着実に音楽スキルを高め、新曲を日々プロデュースし、さらに友達とバンドを楽しめているのはなぜなのか?

その一つの要因として、Melodicsというアプリの存在が挙げられる。

Melodicsとは

Melodicsとは、ビートマニアのようなゲーム風の画面で、音楽スキルを高めることができるサブスクリプション型のアプリだ。OSX、Windows、双方に対応している。

まったく楽譜を使わず、DAWのピアノロールのような画面で、音楽演奏を学ぶことができる。練習画面はほぼゲームであり、曲が終わるとゲームと同様に採点される。

学ぶことができる楽器は、フィンガードラム、ドラム、キーボードの三種類である。

ちなみにBM98やビートマニアをどれだけうまくなっても楽器は別にうまくならないが、Melodicsがうまくなれば、ドラムは叩けるしキーボードも弾けるようになる。

必要な機器

ドラムを演奏するにはMIDI対応のドラムが必要である。(私は持ってないのでよくわからない)

フィンガードラムの演奏にはMIDIパッド、キーボード演奏にはMIDIキーボードが欲しいところであるが、無くてもパソコン用のキーボードで代用が可能だ。

ちなみに私はフィンガードラムのために、KorgのnanoPAD2を使っている。機能は十分であり、サイズが小さく机の上においても邪魔にならない。また多数の有用なおまけアプリが付いてくるので非常におすすめである。

MIDIキーボードは49鍵以上がおすすめ。microKeyとか省スペースかつ弾きやすくていいのでは?

Melodicsで学べること

ありとあらゆるジャンルのリズムとメロディを学べる。実際の音楽制作や、バンドでの演奏の中で役立ちそうな、リアル感のある音楽のパーツを大量に浴びて吸収することができる。

練習時間は一日五分だ。その時間をクリアすることでその日のノルマが達成されたマークがアプリに付く。五分の練習ができた日を伸ばしていくことで、いろんなバッジがもらえ、それによってモチベーションが上がるという、最近よくあるタイプの仕組みがアプリに装備されている。

たまに何時間も練習するより、このようにほんの少しの練習を何日も続けてやることの方が、着実な向上のために効果的だ。そういった心理学的な理論に基づいてMelodicsの練習システムが組み立てられている。で、実際にそれは大いに効果を発揮している。少なくとも私にとっては。

たった一日五分やればいいので、なんだか気が重い日でもキーボードの前に座って練習する気になるのだ。それでもサボってしまう日は多々あるが、五分だけやればいいわけだから、練習中断から再開するのも容易だ。

効果、効能

Melodicsをやることで、私的にはドラムやキーボードへの抵抗感がなくなった。またリズム感やメロディセンスが磨かれていることは間違いない。音楽に関するセンスが無意識レベルで少しずつ上昇しているのを感じる。

また、いろんなジャンルの曲を大量に練習するので、音楽に関する知識と意識が自然に広がっていくという効果もある。

あと、Melodicsで演奏の練習をしていると、不思議なことに作曲の方も、なぜか少しずつ進展していく感がある。なんでだろう。一日五分でも積極的に音楽に触れていることで、自分の作曲活動にエネルギーが少しずつチャージされていくからだろうか。

サブスクはちょっと高いが、それだけの価値あり

全曲を自由に弾くにはサブスクで課金する必要がある。月額29.99ドルからとちょっと高めの値段設定となっている。(現在セール中で月額20ドル。また年額一括払いだともっと安くなる)

それだけの価値は十分にあるサービスである。

毎週、新曲が追加されるし、どんどん速いスピードでアプリが進化していっている。

また、お金を払うことで、せっかくの課金を無駄にせず練習するぞ、とモチベーションアップに繋がるという側面もある。

そもそもフィンガードラムや現代のエレクトロニック・ミュージックにしっかりと対応しているオンライン音楽学習サービスは、Melodicsぐらいしか存在していないのではなかろうか。というわけで、その手の音楽をやりたくて、なおかつその手の音楽のノリやリズムやメロディを肉体に刻み込ませて学びたい方には、Melodicsは最大級におすすめのサービスである。

無料でもたくさんの曲を練習できるので、とりあえずインストールしてみてはどうでしょうか。

英語のみなのが問題と言えば問題ですが、まあやることはゲームみたいなものなので、英語が全く読めなくても大丈夫です。


関連アイテム

Melodicsに限らず、最近の自己啓発では、「短時間だけ何かをやってそれを習慣づける」という方法が流行りのようです。

DTMerこそバンド!

最近、私はバンド活動に熱を入れている。

私の所属するバンド、「エリーツ」の公式Youtubeチャンネルも開設された。

これからバンド活動のあれこれをどんどんアップロードしていきます。

ぜひチャンネル登録よろしくお願いします!

で、バンドでの私のパートは一応、キーボードということになっているが、これがまあ、はっきりいってたいして弾けない!

言い訳としては、あれです、弾きながら歌うのがすごく難しいということがあげられます。

歌には歌のリズムがあり、キーボードにはキーボードのリズムがあるわけで、それをバラバラにやるのが超大変なわけです。

まあ、ただ練習が足りないだけと言ってしまえばそのとおりですがね。

一方で、メンバーは皆、凄いうまい。

なのでちょっと引け目を感じてしまいます。

でも私も私なりに役立ててる部分があると思う。

私は演奏はあまりうまくないですが、DTMerなので、作曲やアレンジやミックス、といったことなら得意なんです。

そう、DTMerは楽器が弾けなくてもできるものであり、それがバンド活動においては弱みであるが、その一方で、DTMで作曲する際にはとりあえず全パートを自分で打ち込むわけです。なので、なんであれDTMerは、全パートに対する理解がそれなりにありがちである。

また、DTMで作曲する際には、音楽を作るための全スキルをとりあえず一通り学ぶことになりがち。

音楽理論やら、ミックスやらマスタリングやら。

そういった音楽制作全般に対する理解が、うっすらとかもしれないが全方位的にあるため、DTMerはバンドにおいては、赤魔道士のような立ち位置で貢献できるのではないかと思っている。

戦士や黒魔道士、白魔道士のように一芸に秀でているわけではないが、とりあえず白黒両方の魔法が使え、戦士用武器防具も装備できるという。

ちなみに私はFFオンラインでは赤魔道士だった。FF5でも主人公をずっと赤魔道士のままでプレイした記憶がある。なんでも一通りできるというキャラが好きらしい。

で、今もDTMで音楽を作りつつ、いろんな楽器を毎日うっすらと練習している。

ギター五分、ベース五分、フィンガードラム五分、キーボード五分。

また、音楽理論やミキシングについても少しずつ学び続けている。

私だけでなく、こんなふうに少しずつ全方位的に音楽にまつわるあれこれを学習しているDTMerの皆さんはすごい多いのではないかと思う。

で、そんな方はバンドもやってみると、学んだ知識が生かせていいと思う。

集団で演奏し、作っていく音楽の中に、自分があれこれ学んだことが少しでも生かされることには強い喜びが感じられる。

それによってまた自分の孤独なDTM道にもやる気が出てくる。

ひとりで黙々とやるプロジェクトと、みなでわいわいやるプロジェクト。その両方があるとバランスが取れて、相互にフィードバックが生まれ、音楽活動はより豊かになっていくはずだ。

というわけでDTMerの皆さんにおすすめです、バンド活動!

新曲完成!『Clear Vision』

9月頭に作り始めた曲。10月も半ばになりやっと完成した。

曲の雰囲気の紹介はTKMT-music.workに書くとして、本ブログでは製作にあたっての技術的なあれこれを書き残しておきたい。

主な使用プラグイン

  • Midnight Plugin Suite
    • これはFocusriteのISA110とISA130なる有名なEQとコンプをプラグイン化したものである。いくつかのトラックに挿して雰囲気を付加するのに使った。微細な艶感が出た。
  • Synth Master One
    • 安くて高機能シンセ。メインメロディとパッドに使った。
  • Captain Plugin
    • コード、ベース、メロディのAIによる打ち込み補助プラグイン。クリアで優しい音が出るマルチ音源でもあり、かなり気に入ってる。ピアノのバッキングとベースに使用した。
  • Punch Box
    • いい音が出るキック専用音源。Spliceの月500円のサブスクで使用。
  • iZotope Ozone & Neutron
    • いわずと知れた人工知能によるミキシング&マスタリングプラグイン。作曲の最終段階でこれをさっと通して完成。

今回試したアイデア

  • サビでメロディ1の一部を自動演奏に任せた。
    • ブレイク以降に登場するメロディを、Ableton Live標準のMIDIエフェクトであるRandomでランダム化し、さらにそれがメジャーペンタトニック・スケールで鳴るよう、MIDIエフェクトのScaleを通した。
    • これによりサビのメロディを、エモーショナルで聴きやすいものでありながらも俺の個人的な人情に流されないものにできた。
  • さらにサビでのメロディ2を、「クリップのランダム演奏の録音」という手法によってランダム化した。
    • これはMIDIエフェクトのRandomによるメロディのランダム化とはちょっと違うテクニックである。Ableton Liveの演奏の最小構成要素であるクリップが再生される順番を、Live特有の機能であるセッションビューのフォローアクションによってランダム化し、それを録音することによってサビのメロディ2をランダム化している。

どちらのアイデアも『Ableton Liveでエレクトロニック・ミュージックを作る プロのアイデアとテクニック』を参考にしたものです。とてもいい本なので、Liveユーザーはぜひご一読ください。

また本作は、いつもどおりAbleton liveというDAWの各種機能を駆使して作られています。世にいろんなDAWがありますが、私のおすすめはAbleton Live! 使えば使うほど手に馴染んできて愛着がどんどん湧いてきます。思いついたいろんなアイデアもサクサクと形にしていくことができます。

総評 Clear Vision

いつもどおり、完成した直後は「信じられない、オレはなんという天才か!」と、自分自身の創作物の素晴らしさに歓喜した。

非常にエモーショナルなメロディと気持ちいいビートを持ちつつも決して重くなく、心の穏やかさや意識のクリアさをサポートする曲になっている。

いいね!

だが、数日経つと、曲のいろいろな部分が気になり、あれこれ直したくなったり、かなり落ち込んだりもします。

このアップダウン自体がいつも通りなので、結果、いつも通りの作曲ができたかな。

なんにせよ曲を一曲、作るたびに自分自身がアップデートされていくのが感じられる。

願わくばリスナーの皆さんにも何かしらのいい体験がこの曲を通じて生じますように。

Ableton Liveでギター・ベース練習を効率よく行う方法

Ableton LiveというDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション。音楽を作るための総合アプリ)が好きだ!

Ableton Liveの良いところ

  • 時代を遥かに先取りしていたフラットデザインのUI
    • 最初のバージョンのAbleton Liveが登場したのは2001年で、私も2000年代前半には何かのバンドルでLiveをゲットしていた。その当時から、この格好よく研ぎ澄まされたミニマルなフラットデザインのUIが採用されていたように思う。
    • 内蔵されている各種のエフェクトやインストゥルメントも、同様のそっけないデザインなのだが、それが逆にいつまでも古びない時代を超えた良さを醸し出している。
  • 整理、カスタマイズのしやすさ
    • DAWでは大量のプラグインやサンプルを扱うため、それらの整理しやすさや、再利用性の高さは生産性に直結する。
    • LiveではもともとDrum RackやInstrument Rackといった、プラグインやサンプルを自分用にカスタマイズして保存し、再利用するための仕組みがありその点に関しては定評があった。
    • さらに最新のバージョンの10からは、プラグインやサンプルを管理するブラウザが大きく進化し、より自分好みの作業環境を整備しやすくなった。

というわけで私も最近、Liveのブラウザを利用して、ギターやベース練習しやすい環境を自分なりに構築している。やり方はこんな感じ↓

Ableton Liveでのギター練習環境の作り方

  1. ギター用のオーディオトラックと、ドラム用のMIDIトラックを立ち上げ、各種プラグインをセットする。ギター用のトラックには好きなアンプシミュレータやチューナーなどを入れる。(私はBIAS AMPを入れてます)ドラム用のトラックには、好きなドラム音源を入れる。軽く使いやすいLive付属のものが良さそう。
  2. ギターとドラムのトラックをグループにまとめる。
  3. ドラムに練習しやすいパターンを打ち込み、それに合わせてギター練習する。練習の最後でその日の演奏を録音し、クリップに日付を入れておく。
    • なぜ練習を録音するかというと、自分の演奏を聴くことで脳にフィードバックが働き、上達が加速するからです。
  4. 左のブラウザの下の方にあるユーザーライブラリに「ギター練習」というフォルダを作り、そこにギターとドラムのグループトラックをドラッグして保存する。(最終的にはこのグループトラックをコレクションに登録したいわけだが、そのためにはまずユーザーライブラリに保存する必要がある)
  5. ユーザーライブラリの「ギター練習」フォルダを選択した状態で数字の1から7の好きなキーを押し、左上にある「コレクション」にそのフォルダを登録する。
    • 私は7を押して、7つ目のコレクションに登録してある。
  6. 練習をするたびにコレクションから練習用トラックを開き、練習を終えるたびにトラックをユーザーライブラリに保存するようにして、これを運用する。

このようにしてギター練習用のトラックをコレクションに登録することで、かなり練習が楽にスムーズになる。

コレクションは、Liveの中にあるあらゆるものを登録できるブックマークのような機能である。登録先のコレクションは最大で7つ作ることができ、それぞれに名前をつけることができる。

ちなみに私は現在、7つのコレクションにそれぞれ「お気に入り」「Rack&Effect」「Synth/Key/Guiter」「Drum」「Vocal」「Bass」「Practice」という名前をつけている。

そして、7つ目のコレクションである「Practce」に、ギターやベースの練習に使うトラックを登録しているというわけである。

練習用トラックをコレクションに登録する利点

練習用トラックを、練習用プロジェクトに保存し、練習をするたびにそれを開くという方法もあるが、それだと一々、今手がけているプロジェクトから切り替えなければならない。練習と製作は同時進行で進めることになるわけなので、一々、プロジェクトを切り替えたくない。

その点、練習に必要なトラックをコレクションに登録しておけば、どんなプロジェクトを開いているときでも一瞬で練習用トラックを今のプロジェクトに貼り付けることができる。また、練習が終わったらユーザーライブラリにすっと録音したものを保存できる。

というわけで、「練習用トラックをユーザーライブラリに保存し、さらにコレクションに登録する」というやり方で、かなり効率よくギター・ベース練習ができるようになりました。

ちょっと前までは別のDAW(Studio One)を別に立ち上げておいて、練習はそっちでやろうとしていたのですが、やっぱり練習も製作もどっちも好きで慣れてるLiveでやりたい! というわけで、こんなやり方を開発してみました。

ちなみに……いまやってるギター練習の内容

  • 指の運動
  • アルペジオ練習
  • Cスケールを5弦3フレットと6弦8フレットから弾く練習
  • カノンコードを弾き、それを録音する。

こんなのを一日5〜10分ぐらいやってます。

ベース練習の内容

  • 「ベース・ライン作りをイチから学べる111のアイデアとテクニック」という本を打ち込む。
    • わかりやすくていい本です!
  • 打ち込んだ内容をベースで実際に弾いてみて、それを録音する。

こんなのを一日5〜10分くらいやってます。

他には……

ギター・ベース練習以外の他の教則本の打ち込みも同様のやりかたでやっています。

今、打ち込んでるのは「DAWで学ぶリズム打ち込み入門」と「クラブ・ミュージックのための今すぐ使えるコード進行+ベース&メロディ」の二冊です。

(ちなみに、この二冊に書いてあるリズムとメロディを使って作った曲が「Little Candy」です)

実際に打ち込んでみることで、音楽的な感覚が自分の中に身につくはずなので、少しずつDAWにポチポチ打ち込んでいます。

打ち込んだリズムやメロディのクリップは、自分用のサンプルライブラリとして活用できるので、無駄になりません。

というわけで……

Ableton Liveの機能を使うことで、音楽制作と日常の練習環境を両立させることができました。これからもバリバリLiveを使って音楽ライフを楽しんでいきます!