去年の八月にファイルを作った曲がやっとこさ完成しました。
かなり時間がかかった作品ですが、かなりの自信作になりました。
以下、作業記録です。
Captain Pluginでコード、メロディ、ベースラインを作る
Captain Plugins 4.0 – Music Composition Software / VST Plugin / Audio Unit
Captain Pluginはコード、ベース、リズム、メロディを自動的に設定してくれるプラグイン。
音楽理論などいらなくなるというような万能プラグインというわけではないのですが、トラックメイキングの立ち上げ時の手間が減ります。
またこのプラグイン自体が音源になっています。今風のクラブ系、EDM系の音が一揃い揃っているように思います。
私好みの綺麗な雰囲気の音がたくさんあり、音源としてかなり好き。買ってよかったと思えるプラグインです。
Synth Master Oneで、メロディ、ベース、アルペジオの音を作る
シンセマスターワンは安く、使い出のある音が沢山入っているシンセ。上のCaptain Pluginで作ったMIDIクリップを元にして、メロディ、ベース、アルペジオの音を作っていきます。
コードはCaptain Pluginで鳴らすことにしたが、他の音はシンセマスター・ワンに差し替えました。
ベースの弾むようなフレーズは、ただ単音で鳴らしているだけのMIDIクリップをシンセマスター・ワンのプリセットに通すことで生まれています。
ここで大量のエフェクトを入れて音を作っていきます。
エフェクトはAbleton Liveの標準のものが一番、役立ちます。
いろいろエフェクトを組み合わせて自分好みの音を作るのが楽しい!
Simplerでボーカルを作る
買いためてあった女性の音声サンプルをSimplerに入れ、それをメロディのMIDIクリップで鳴らす。これにより、ただの「あー」という声にメロディを付けることができました。
それが冒頭、ブレイク、エンディングで鳴っているいい感じのボーカルになっています。
Komplete Startのギター音源でギターの音を作る
Native Instrumentsの無料お試し用音源セット、Komplete Start収録のギター音源でギターの音を作りました。
これは相当、時間がかかりました。
手持ちのアンプシミュレーターでギターらしい音を鳴らそうとするのですが、生ギターっぽい音は、シンセで構成された電子音的なトラックになかなか馴染みません。
最終的に、まったくアンプシミュレータを通さない、素のギターの音が一番馴染むことがわかりました。
ただちょっとだけAbleton Liveの標準オーディオエフェクトの『オーバードライブ』をかけています。
MIDIエフェクトでギターをかっこよくする
上で作ったギターの音をさまざまなパターンで鳴らすためのMIDIエフェクトラックを作りました。
アルペジエーター、ピッチ、スケールを使って、さまざまなアルペジオパターン、音高を自在に鳴らせるMIDIエフェクトラックです。
MIDIキーボードのつまみにアサインして、即興でさまざまなフレーズを生成できるようにしました。(実際の作曲では普通にオートメーションで制御するわけですが、いつかライブなどでつまみを回してアドリブで鳴らしてみたいです)
曲の中ではサビの部分の4:55以降でギターがどんどん様々なパターンで鳴るところに、このMIDIエフェクトラックを使っています。
ギターはずっと同じMIDIクリップを鳴らしているのですが、このMIDIエフェクトラックを通すことにより、多種多様なフレーズが自動生成されています。
ギターソロ的なエモーショナルな感じがありつつも、機械的なクールさが出ていると思います。
サビのリードシンセとギターにサイドチェインをかけてノリを良くする
3:50以降のサビでギターとリードシンセが一緒に鳴るのですが、最初、リードシンセにはフィルターをかけて音を曇らせ、ギターが目立つようにしています。
その後、4:23以降、リードシンセのフィルターを外し、ギターと同じぐらいの音量で鳴るようにしているのですが、うるさすぎないようキックをトリガーとしたサイドチェインをギターとシンセ双方に強くかけて音に隙間を作りつつ、盆踊り的なノリを出しています。
サンプル、ライザーで雰囲気を出す
曲の変わり目にAir Music TechnologyのThe Riserでライザー(シュワシュワする盛り上げ音)を入れました。
また要所要所にパーカッションのサンプルや、リバースシンバル、普通のシンバルなどのサンプルを入れて音をリッチな感じにしてみました。
さらに冒頭やブレイク部や最後の部分に、風音のFX音を入れてみました。するとすごくいい感じにハマる!
これで曲名が「Northen Wind Festival」(北風祭り)に決まりました。
曲名が決まったことで、私の脳内ではこのようなストーリーが描かれました。
北海道のめっちゃ寒いところで行われる謎めいたレイブパーティに車で向かう若者たち。
彼らはついに山奥の吹雪吹きすさぶパーティ会場に到着し、そこで雪に取り囲まれながらひたすら土着的なリズムの中で朝まで踊り明かす。
そして曲の最後で我に返って日常に帰っていく。。。
あとはひたすら微調整
ひたすらひたすら微調整をしていきます。
小説執筆も音楽制作も、この微調整がクオリティのほとんどを決めるように思います。
しかし、トラックメイキングが最後の段階に達するころには、私の2008年製のiMacのCPU使用率はもう限界を迎えており、まともに曲を再生することができなくなっています。
なので最後のあたりはほとんど勘でパラメータを調整してはWAVに書き出して、スピーカーやiPhoneで環境を変えて聴いてみる、というのを繰り返します。
それにしても今回は、そんなに手間取ることなく、いい感じに完成品ができました。
この前、私の参加するロックバンド、エリーツの練習でスタジオに行ったのですが、スタジオのどでかいスピーカーでこの曲を聴いてみたところ、なかなかいい音のバランスだったように思います。
スタジオの巨大スピーカーから流れる自作曲に聴き惚れる私の図↓
DJ TKMT pic.twitter.com/eMCp0s1oTn
— エリーツ (@TheElites16) January 30, 2020
もちろんiPhoneのイヤホンで聴いてもいい感じです。
ぜひ皆さんにも聴いてほしい曲です。
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