新曲完成!『Eternal Vital Flow』

古代から連綿と続く生命の進化するエネルギーを表現した曲です。

夜の街を歩いているときにふと感じられるような静かな興奮、精神を深く賦活する時間を超えた陶酔が、トランスの形式によって力強く表現されています。


作曲メモ

ここ最近やたら買っていた新しいプラグインを使うことを目的として作曲した。以下は新しく導入したプラグインについてのメモである。

Captain Plugin

コード進行を作るためのプラグイン。コード進行をリストから選ぶと、それに合わせてメロディ、ベースまで自動で作ってくれる。この曲の基盤はこのプラグインで作った。

今回の作曲では今まで使ったことのなかったマイナー・スケールを使ってみたが、このプラグインのおかげで何の苦もなく使うことができた。

Aメロではコードに9thを入れて大人っぽい雰囲気を醸し出そうとしているが、そういった細かいコードのカスタマイズも簡単にこのプラグインで行える。

セールを行っていないため定価購入したわけだが、買ってよかったと心から思えるプラグインである。これからもガンガン使っていきたい。

ちなみに音源としての機能もあり、今風のクールな音が多数揃っている。今回の曲にもいくつか本プラグインの音をそのまま使用している。

Ascension

トランス向けの音が多数入っているシンセサイザー。結構前に購入したのだが、今回、初めてこのシンセで作曲することができた。

非常に派手なトランシーな音が揃っている、というよりもトランス専門音源のようにすら感じられるシンセ。やたらめったらインパクトの強い主張の強い音が鳴る。

今回の曲ではサビのリフを担当している。

私のパソコン(十年以上前のiMac)ではかなり重たいプラグインである。ひとつトラックに立ち上げるごとにCPU使用率を20パーセント近く奪っていく。

作業を少し進めるごとにmidiをオーディオ化していくことで、なんとか最後までやり遂げることができた。このmidiをその都度オーディオ化するという手法は、実はDAWの使い方としては基本的なもののようだが、今回の作曲で初めてそれを大々的に取り入れることができた。

この手法は一回一回、オーディオ化の手間がかかってめんどくさいものであるが、利点もある。

以前、Ableton Liveのユーザーグループのイベントで聞いた話だが、「midiをオーディオ化すると、データが音として固定化され、それによって作曲作業を後戻りさせることなく前に進めていくことができるようになる」という利点があるそうである。

確かに一度、midiデータをオーディオ化してしまうと、もうめんどくさくてmidiのデータを修正しようとする気にはならなくなる。オーディオの切り貼りで何とかしようという気持ちが芽生える。

こういった気持ちはエレクトロニック・ミュージックの制作には美点となるように思う。

エレクトロニック・ミュージックの基本はサンプリングと切り貼りのはずだ。

midiデータを録音するとはサンプリングによって音ネタを自家製するということだ。midiデータの段階では、まだそれと自分が一体に繋がっている感じがする。だがそれを録音してwavとすることで、自分とその音の間に距離が生まれ、その音ネタを客観的に、ただの素材として使えるようになる気がする。

この、自らの内から生まれたものを客観視し、素材として使えるようにするという意識の持ちようは、デュオニソス的な陶酔を生み出すために、アポロン的な客観的な手法によって素材を美学的に構築すべしという、ニーチェの悲劇の誕生に書かれたテーマを思い起こさせる。

悲劇の誕生はトランシーなものを創作しようとするとき、たくさんの示唆を与えてくれる実用的良書である。

その他いろいろ

ドラム関係はすべてFunction loopsのフリーサンプルパック『Summer 2019』のサンプルを使用した。サンプルパックを使うと手軽に今風の雰囲気を作品に込められるように思う。

そう言えば、リズムトラックをすべてサンプルでまかなうという手法は今回、初めて試したものである。WAVを切り貼りしてリズムを作るのって、すごく楽で楽しいかも。

今後の目標

昨日、私は「すごいパフェを食べる会」に出席した。その場ですごいパフェを食べながら、とある有名企業で広告や販売を担当されている方とお話した。その際、商品を売るにはターゲットを絞ることが重要であるという話を伺った。

私の作曲活動もそろそろターゲットを絞っていくことが必要なのかもしれない。といっても今はまだ何を作っても楽しい時期ではあるし、いろんなジャンルを作ってみたいのだが。次はちょっとブルース的なメロディを持った奴を作ってみたい気がする。

だがもしターゲットやジャンルを絞るとしたらトランスではないだろうか。私が一番好きな音楽ジャンルだしね。今まで作った奴もトランスっぽい曲が多かった。今まで書いてきたどの物語にもトランスの形式による盛り上がりパターンが常に意識的に取り入れられている。

ということで、そのときそのとき作りたい音楽を作りつつも、トランスをメインに意識しつつ作曲していくという感じでやっていきたい。で、できれば月二曲は作りたいものだ。

しかし作曲に没頭すると、時間の感覚がおかしくなり昼も夜も無くなってしまい生活がそれだけになってしまうことがママある。今回も作曲が一番ノッているときは作業から離れられなくなってしまい、徹夜して昼夜逆転してしまった。

作曲に没頭しつつも他の仕事のペースも崩さず、安定した生活を調和を持って続けられるようになることが今後の課題か。私としては創作活動なる作業はその中でどれだけトリップしてトランス状態になれるかが勝負の決め手ではないかなどという意識があるのだが、それはもしかしたら昭和的な古い考えなのかもしれない。これからの時代は創作行為に没頭した精神変容状態を普通のものとして、それを日常と調和させて生きていく時代なのかもしれない。きっとそうだ。

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