前に試用していい感じだったのでADSRというサンプル・プラグイン・ビデオセミナー販売サイトの作曲ビデオセミナーコースにサブスク登録してみた。
前にちら見した『作曲で犯しがちな15のミス』というビデオコースが面白そうだったので続きを見てみたら参考になることがいろいろ話されていた。
大音量で作曲するのは耳の健康のために良くないのでやめるべし。
とか、ステレオワイドを広げすぎてはあかん。
などなど実用的な話がいろいろ語られていた。
その一方で、作曲活動全般に対する自己啓発的、心構え的な話も多くされていた。
以下、感銘を受けたところを思い出して、自分なりにまとめてみます。
非現実的な期待をやめる
作曲を始めたときは赤ちゃんみたいなもの。赤ちゃんがいきなり、どえらい重いバーベルを持ち上げることはできない。少しずつ成長して、筋肉をつけて、それによってだんだん重いものを持てるようになる。
それなのに多くの人が、いきなり凄い傑作を作ろうとする。だが作曲のための筋肉がないのにそんなもの作れるわけもなく、それによってストレスを感じ、多くの人は作曲をやめてしまう。
いきなり凄いことをしようとする非現実的な期待を捨てれば、そんなストレスを抱えることはなくなる。物事を適切なペースで学習し、適切なペースで前進すべし。
完璧主義をやめる
完璧主義も『非現実的な期待』と同様のストレスを生む。これによってスムーズな作曲活動とそれによる成長が難しくなる。不完全な自分を受け入れるべし。そして少しずつ、一歩一歩、進歩している自分を認めるべし。
なんでも完璧にやろうとすることをやめよ。
あなた自身であれ
今すぐプロみたいな音を出そうとすることをやめよ。今のあなたができることをすべし。
ゴールは継続的に進歩すること
今すぐ凄くなることがゴールなのではない。継続的に、成長し、進歩すること。そのような進歩の日々を継続すること、それ自体がゴールなのだ。
目的を持って作業すること
今作っている音楽で何を表現したいのか、また音楽を作る活動によって人々に何を与えたいのか、常に目的を意識すること。
目的が無くば、膨大な選択肢の中で道に迷うことになる。だが目的があれば、どんな音を選べばいいかも明確になるし、日々、どんな活動をすればいいのかもわかる。
なるほどね。いいこと言っています。
ただ『あなた自身であれ』というアドバイスと同時に、『どんなリスナーに向けて曲を作るのか考えるべし』『いい音の趣味を持つべし』というアドバイスもありました。
あなた自身であれ、といっても、ただノリに従って適当にやれということではないみたいですね。
ちなみに「いい音の趣味を持つとは、自分のリスナーの視点から、自分の曲に何が期待されているのかに気づくこと」だそうです。
自分自身でありながら、リスナーのことも同時に考えるといいんでしょうね。
上のビデオは英語ですが、日本語で読める自己啓発系音楽書はこちら。この本にもいろいろいいことが書いてあります。
ところで話は変わります。
本日、iPhoneでダラダラとTwitterを見ていたら、『エロ絵を一年描き続けてきた結果を淡々と貼る』(クリック注意!成年向けコンテンツあり)という5chまとめに行き着いた。
そのスレッドでは、絵かき初心者の方が、エッチな漫画家を目指して、エッチな絵をひたすら描き続けたものが時系列順にアップロードされていた。
なんだか、凄くいいスレッドだった。
物事を上達することの喜びに溢れているスレッドで、見ていて胸がときめいた。
上の、ADSRのセミナーで言われていたのと同様のことが、絵描きという領域で実践されているのを感じた。自分にできるところから少しずつ進歩する、というプロセスがまさに実践されていた。
物事がうまくなるためには、音楽でも絵でも、同じ心構えが必要なんだなと感じた。
また、後半の絵は凄い魅力的で、思わず性的に興奮しつつ、私もこんなエッチな絵が描きたいという強い思いが自分の中に生じたことに気づいた。
そして私は、自分自身の大学時代のことを思い出した。。。
以下、前世紀の話
大学時代、私は憧れの作曲家、小室哲哉氏のようになろうとして、MIDIキーボードとソフトを揃えた。
だが一曲作ってやめてしまった。自分が求めるカッコいい曲を作れなかったからだ。私に作れたのはしょぼい音の、素人っぽくて短い作品だけ。「才能がない」と諦めて私はパソコンデスク上のMIDIキーボードを除けた。
また同時期、私は憧れの漫画家、山本直樹氏のようになろうとしてフォトショップとタブレットを揃えた。
だが描きたい舞台である『学校』『教室』が描けなくてやめた。だが女の子の立ち絵だけでも描ければPCゲームが作れると思い、女の子の絵を描いてみた。思い出すと胸が苦しくなるような出来の絵が描き上がった。私はパソコンデスク上からタブレットを除けた。
いや、そう言えば、自サイトのトップページに自作の絵を載せていたことがある!(今思い出した)
また冒頭、開始5分程度のところまで作った自作PCゲーム用の美少女立ち絵CGを数枚描いたことを思い出した。
しかも当初はその絵を凄く気に入っていた。はっきり言って上手くはないが、なんだか魅力ある絵だなーと思っていた。
だが練習がめんどくさくなって、十枚も絵を描かないうちにやめてしまった。プロレベルになるための膨大な練習量を思うと、とても続けていられないと思った。やめたあとで「俺には絵の才能がない」と思い込んだ。
しかしだ。
その時から今、このときまで、一日三十分でも音楽関係の作業をして、一日三十分でも絵描きの作業をしていたら、俺はいまごろ、凄いことになっていただろう。
俺に必要だったのは才能などではない。
俺に必要なのは『完璧主義を捨てること』であり『いきなり凄くなろうとする非現実的な期待を捨てること』だったのである。そして一歩一歩の進歩を、目的に向かって少しずつ積み重ねていくことだったのである。
その進歩の積み重ねの中で感じる成長の喜びこそが幸せの正体である。
今になって俺はそう思う。
あとあれだ。
もっかい絵を描きたくなってきた。成年コミックを描いてデビューしたい。
関連アイテム
小さな習慣の積み重ねによって大きな結果を出す方法が描かれています。
やっぱ絵を描くならWACOMのタブレット。買っちゃおうかなー。