異世界食堂

朝、仕事に向かう新幹線車内で読む。

異世界の冒険者やその類の者が、現代日本にある洋食屋に、魔法のゲートを通じて訪れ、美味しいご飯を食べてはそのうまさに感動するという話。

これを読むとうまいものが食べたくなってくる。

異世界人の目を通じて、この世にあるものの素晴らしさを、それを初めて見るもののように再確認できる、そんな異世界ものが構造的に持っている利点がうまく活用された作品だった。

異世界ものの面白さは、「読書の中でゲーム的楽しさを味わえること」や、「無双感を味わえること」などいくつもあるが、その他にも「現代社会の良さを再確認できる」というものがある。

異世界人の目を通して、こちらの世界を見るとき、そこにたくさんの良さがあることに気づける。それは普段見落としていたものかもしれないが、異世界人の目を通してみることでそれを新鮮な視点から再確認できる。

異世界食堂にもそのような気持ち良さがふんだんに盛り込まれていて、読後、世の中を見る目が少し明るくなった。いい本です。

余談だが、このようなフォーマットはまだまだ発展性がありそうで、どんなジャンルにも使えそうだ。

たとえば異世界食堂は食べ物がテーマだが、音楽をテーマにして話を作ってみたらどうだろうか。

しがないDTMerのアパートにゲートが開き、異世界の音楽家(エルフ女性)がそいつの家にやってきて、現代日本社会の音楽制作環境に驚きまくる、などなど。

「なんだこの弦楽器は。木の塊に鉄の弦が張ってある?こんなものでは共鳴せず音が響かないぞ。この世界の人間はそんなことも知らないのか」とかいうエルフ娘にエレキギターを鳴らしてみせると、「な、なんというすごい魔法だ!こんなもの見たことないぞ!」と、いいリアクションでものすごい驚かれるという感じで。

で、エルフ娘とお互いに良い影響を与え合うことで、しがないDTMerが少しずつ成長してゆくと言う感じで。

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